「サルサ」音楽について紹介します
こんにちは。リョーです。
皆さんは、「サルサ」と聞いて何を思い浮かべますか?
トマトや玉ねぎが混じった「サルサソース」を思い浮かべる方が多いかもしれませんね。
「サルサ」はスペイン語で「ソース」という意味です。
僕がこれから紹介する「サルサ(SALSA)」は、ラテン音楽のサルサと、そのサルサという音楽で踊るダンスについてです。
2001年にサルサダンスと出会い、踊り始めたので、20年間(2021年現在)サルサを聴き、踊っています。
また、サルサバンドで演奏もしています。
この素晴らしい音楽とダンスに、皆様にも是非味わってもらいたいと思います。
今回は、音楽としてのサルサをご紹介します。
サルサの成り立ち
1960年前後の「キューバ革命」と「キューバ危機」により、アメリカとキューバの国交が断絶しました。
それまで、アメリカでは「マンボ」や「チャチャチャ」といったキューバ由来の音楽が流行し、多くのキューバ人ミュージシャン達が、大都市(ニューヨークなど)で演奏をしていました。
しかし、キューバとの国交断絶によって、キューバ音楽が新しく入ってこなくなりました。
そのような状況の中で、ニューヨークで活動していた、プエルトリコやキューバ出身のミュージシャンたちが、ジャズ、ロックやソウルなどに「キューバ由来のマンボやチャチャチャ」、さらにその源流であるキューバ音楽「ソン」などのリズムを取り入れるようになりました。
それらの「様々な音楽が融合した音楽」のことを、ソースに見立てて「サルサ(=ソース)」と呼ばれるようになったそうです。
そして、サルサ音楽に合わせて当時流行していた「ジルバ」などの踊り方で踊られたダンスが「サルサ」と呼ばれるようになりました。
「サルサ」と言った場合に、この音楽を指す場合と、サルサ音楽に合わせて踊るダンスを指す場合があります。
サルサ音楽とは
サルサ音楽は、クラーベという独特のリズムに合わせて演奏されます。
メインボーカルにコーラスが加わり、複数の打楽器や吹奏楽器が参加して「10人以上の編成で演奏」されることが一般的です。
サルサバンドの編成は、以下となります。
- ボーカル・コーラス
- ピアノとベース
- コンガ・ボンゴ兼カウベル・ティンバレス・ギロ・マラカス・クラベスなどの打楽器
- トランペット・トロンボーン・サックスなどの管楽器
中でもピアノ・ベース・コンガ・ボンゴ(カウベル)・ティンバレス・トロンボーンは必須。
6名が最小編成です。一般的には10名から15名程度の編成となります。
ちなみに、僕が参加しているサルサバンドはボーカル、コーラス(2名)、ピアノ、ベース、コンガ、ボンゴ兼カウベル、ティンバレス、ギロ、トランペット(2名)、トロンボーン(2名)、サックスの14名編成です。
「クラーベ」が発する、サルサ独特のリズム
音楽としてのサルサは、「クラーベ」と言われるキューバ音楽の「ソン」に由来する独特のリズムに乗り、演奏されます。
クラーベは「クラベス」という拍子木を叩いて奏でられます。
実際にはクラベスの音を使わないサルサ楽曲の方が多いのですが、全ての楽器は、このクラベスによって奏でられるクラーベのリズムを意識して設計されています。
そのクラーベというのは、「2-3クラーベ」と「3-2クラーベ」の2種類があり、それぞれ2小節(8拍)を使い、曲の初めから終わりまで常にループします。
クラーベは、具体的には以下のリズムになります。
「〇」を1/8音符、「×」を1/8休符とし、〇と×を8個で1小節とします。
(2-3クラーベ)
[× × 〇 × 〇 × × ×] [〇 × × 〇 × × 〇 ×]
(3-2クラーベ)
[〇 × × 〇 × × 〇 ×] [ × × 〇 × 〇 × × ×]
上記のクラーベは一般的によく使われる「ソン・クラーベ」と言われるものです。
他に、「ルンバ・クラーベ」や「6/8クラーベ」などのアレンジがあります。
機会があれば別の記事で、書かせていただきます。
他の打楽器やピアノ、ベース、管楽器などは、このクラーベのリズムに合うように設計されていて、その曲が2-3クラーベであるか、3-2クラーベであるかによって演奏パターンが変わります。
なお、曲の途中で2-3クラーベが3-2クラーベに(もしくは3-2クラーベが2-3クラーベに)裏返ることもあります。
ただし、クラーベのリズム自体は曲の最初から最後まで変わらないことが原則となっているため、1小節ないし3小節のブレイクを挟むなどの「のりしろ」となる部分が必要となります。
【例】3-2クラーベ(2小節)、3-2クラーベ(2小節)、ブレイク(1小節)、2-3クラーベ(2小節)、2-3クラーベ(2小節)、、、など
ボーカルとコーラス(コロ・カンタ)
サルサ音楽の多くの曲では、歌が入り、ボーカル(カンタンテ)とコーラス(コロ)がいます。
曲の後半、一番盛り上がるサビの部分では、同じフレーズのコーラス(コロ)が繰り返され、そのコーラスの合間にボーカル(カンタンテ)が煽るように歌を挟み込んでいくパートがあります。そのパートのことを「コロ・カンタ」と呼びます。
コロ・カンタ部分でのボーカルの歌は、即興で、韻を踏むなどの言葉遊びをしながら歌われることも多く、腕の見せ所とされています。
なお、ボーカルの代わりに楽器のソロが、コーラスの合間に入ることもあります。
また、折を見てサルサの音楽やダンスについての紹介をしたいと思います。
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