男性が育児休暇を取得するなら、ひとりで乳児をみる時間を持つと良い
リョーです。
僕は、娘が生まれて、2か月から生後4ヶ月半までの2か月半の期間、育児休暇を取得しました。
妻は産休明けから出勤し、平日の日中は一人で乳児のお世話をし、できるだけ家事をしました。
世の中の、多くのお母さんたちがこなしているこの作業が、どれだけ大変なことであるか分かりました。
「大変であることが分かった」というだけではなく、その後の子育てや妻との関係に「重大な影響を与えてくれる気づき」があったと思います。
男性は育児休暇を取得し「ひとりで乳児の世話をする」経験が必要です。
僕が育児休暇を取ったきっかけ
娘が生まれた当時、妻が勤めていた職場では育児休暇が取れない風土で、2か月の産後休暇明けに出勤することとなりました。
僕の職場の方が、風土、上司・同僚との関係性などから育児休暇が取りやすく、また僕自身、男性で育児休暇を取得するということに興味がありました。
結果、2ヶ月半の育児休暇を取得しました。
現在よりも、男性の育児休暇が広がっていなかった、2012年のことです。
僕の育児休暇取得後の変化、3点
僕が育児休暇を取得し、日中ひとりで娘の世話をするようになり、大きく3つの考え方が変わりました。
娘のことを、第一に考えるようになった
妻から言われ、気が付いたことです。
育児休暇を取る前の僕は、妻のことを気遣う姿勢は見せても、「乳児の娘がどう感じるか」、「どういう環境が過ごしやすいか」を第一に考える姿勢が足りなかったそうです。
でも、この育児休暇期間中に、僕が「父」になったと、妻に言われました。
女性は、約10か月間お腹の中で命を育み、(個人差は非常に大きいようですが)辛い陣痛を経て、子どもを産みます。
そうした過程を経て、子どもが生まれた時には「母」になっているのだと思います。
しかし、子どもが生まれる前に、男性にはそういった「覚悟」を積み上げる時間がありません。
そして、生まれた後の子どもには、母が父より長く子どもに接し、「父は父としての自覚を得づらい」のだと僕は考えます。
幸いなことに、僕は娘と二人で過ごす育児休暇期間に、「父になる」ことができたようです。
乳児の扱いが怖くなくなった
育児の「一部」ではなく、「全体」を担う時間を持つことにより、乳児の扱いが怖くなくなりました。
平日の日中、生後2か月の娘と二人で過ごすためには、育児に関わる全てが出来る必要があります。
おむつの交換、汗拭き、着替え、搾乳した母乳の解凍や粉ミルクの調合、寝かしつけに通院…
10年くらい前のことなので、ずいぶん記憶があやふやですが、何をするにも初めてで、ひとりでやる時は不安でした。
その「不安」は父だからではなく、母も最初は全て初めて。不安なんですよね。
育児をしながら、なるべく洗濯・料理などもしました。
これら全てが当然のように母のみの仕事となり、母の指示・監督なしで父が対応できない状況では、母は休まる時間が持てません。
乳幼児のいる生活では、親の自由な時間は本当にわずかです。
祖父母と同居をしていない核家族の多くでは、子どもが小さい時期に、お母さんが一人になる時間を全く作れないと聞きます。
そんな中で、父のみが大なり小なり自由な時間を持っているというのが、多くの家庭の現状ではないでしょうか。
一通りの育児を一人で出来るようになったからこそ、育児休暇が終わった後も、妻がいなくても「自分が見ているから大丈夫」と言えるようになります。
そして、お互いの生活にわずかばかりの自由な時間が持てたのだと思います。
我が家においては、僕の育児休暇復帰後、新しいセクションの立ち上げ担当になったり、(子どもができる前に入学した)大学院の修士論文を書いている時期であったり、妻には相当な負担をかけていました。
そんな中でも、妻にだけ育児・家事を任せるような事はなく、時には「今日は僕が見ているから大丈夫」と、自信を持って言える自分で、本当によかったと思っています。
夫婦で共通した認識を持つことができた
育児の負荷に対して夫婦間で話し合い、共通した認識を持つことができました。
育児休暇を終えて、職場に復帰した時に、非常に忙しくて責任の大きい職場に配属になりました。
でも、乳幼児の世話をしながら家事をこなすことに比べれば、大したことないと思いました笑。
日中、社会で仕事をすることは、簡単なことではありません。
しかし、「24時間365日」家事・育児をすることも大変です。
育児休暇中、または専業主婦の妻がいたとして、夫が日中働いている時に、妻は夫と同等レベルの負荷で家事・育児をしています。
夫が仕事を終えて帰宅したら、その後の家事・育児を夫婦で分担してこそ対等であるということを、身をもって理解しました。
このことを夫が認識するためには、やはり日中一人で家事と育児をこなす時間を持つべきです。
男性は育児休暇を取得し、自分だけで家事・育児をする日を設けるべきです。
それは、共働きでもそうでなくても、その後の子育ての方向を大きく変えると思います。
男性が育児休暇を取りやすい環境とは
上司・同僚・部下みんなが、男性の育児休暇取得を応援し、男性が育児をすることに寛容な社会になればいいと思います。
男性の育児がしやすい社会になれば、女性にとっても育児と仕事を両立しやすい世の中になるはずです。
なかなか、男性が育児休暇を取ると、言いづらい環境の職場も多いと思います。
会社の制度として、「男性も女性も、必ず2週間以上の育児休暇を取らなければいけない」などと、制度化してみるのも良いですよね。
子どもが生まれると分かったら、必ず上司と相談して、育児休暇を取得する時期を決める。
「男性社員の100%が育児休暇を取っている会社」などが実現したら、企業のイメージアップにもなると思います。
人事制度の担当者の方、いかがですか?笑
まとめ
男性が、1週間でもいいので育児休暇を取って、ひとりで乳児の育児を行う経験をすることで、「父」としての覚悟を持ち、乳児の扱いが怖くなくなります。
その結果、夫婦で育児についての共通認識を持つことができるようになります。
この記事を読んだ男性が、育児休暇を取る検討をしていただけたら嬉しいです。
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