HSPの子どもに、かけたい言葉
イッコです。
HSPは「感受性が強く、敏感な気質を持つ人」、つまり「繊細な人」です。
病気でもなければ、障害でもなく、「優しい」「面白い」「気難しい」などと同じ、その人特有の気質です。
最近、芸能人でも公表している人がいるため、耳にすることも多くなりましたね。
詳しいHSPの説明は「HSPとは?その特徴、種類、付き合い方をまとめました」をご覧ください。
私はHSPです。
そして、娘にもその気質があります。
私が子どもの頃に感じたことと、現在の娘を考察して、私なりにHSPの子どもが、周りの大人にかけてほしい言葉や行動を考えてみました。
HSPの私の子ども時代
私のHSPの気質は、子供の頃から変わりません。
しかし、当時(30年以上前)はHSPという概念はなく、「神経質な子」「気にし過ぎる子」と言われていました。
不登校の小学2年生時代
私が小学校低学年の頃の話です。
小学1、2年生はクラス替えがなく、担任の先生は同じでした。
1年生の時は優しかった先生が、2年生になると厳しくなり、忘れ物をするとひどく叱るようになりました。
私は、忘れ物をあまりしない子どもでしたが、忘れるのではないか、友達のように叱られるのではないか、と考えるようになりました。
そのうち、翌日の荷物を何度確認しても安心できず、翌朝学校に遅刻をしたり、行けない日々が続きました。
(忘れ物は口実で、その他にも何か感じていたのかもしれません。)
小学2年生の夏休み前に、事件発生
ある日、
「今日こそは絶対に学校に行け!」
と父親に強く言われ、
「今日こそは行く!」
と思って、ランドセルを持つと、
手が、グーの状態で硬直して開きません。
大人(父母)が2人がかりで、私のガッチリ閉まった指を開こうとしても、開きません。
その日は、学校へはいかず、病院へ行きました。
病院へ行った時には、手は普通に戻っていたそうですが、電気をかけてもらいました。
細かい状況は覚えていませんが、「学校」と聞いた途端、手がとても痛くなったことだけを覚えています。
父母は、私のことを「感受性が豊かで、神経質過ぎて、今後が大変だろうな」と話したそうです。
学校に行けるようになった日
「手が開かない事件」の後、母と一緒に登校をし、先生と話しました。
「他の子が叱られているのを、自分のことのように感じたのね。ごめんなさい。あなたはいつも忘れ物をしないから、たまには忘れても大丈夫よ!」と、先生から言われました。
ちょうどその頃、苦手だった水泳のテストに合格したきっかけもあり、学校に行けるようになりました。
学校に行けなくなったり、行けるようになるのは、大人の声かけも影響すると考えています。
HSPの娘
娘にも、HSPの(感受性が強く、敏感な)気質があると思います。
例えば、
- 保育園の時のお遊戯会では、他のお友達がやりたそうな役があり、その役に立候補しない
- 学童のダンスクラブの練習は好きだけど、本番には恥ずかしいから出ない
- お友達に「一緒に遊ぼう」と言って、断られるとショックだから、誘えない
彼女なりにいろいろ考えて、行動できなくなることがあるようです。
そして、私にはその気持ちがよくわかります。
私がHSPの気質を知り、自分自身や娘がHSPだと確信したのは、3年ほど前。
その後、HSPについての様々な本に出会い、理解を深めました。
もっと早く、娘の心に寄り添った言葉をかけていたら良かったな、と思います。
私が読んで良かったと感じた本については、『HSPの妻と非HSPの夫が、より良い夫婦生活を送るために読んだ「3冊の本」』をご覧ください
HSPの子どもへの声かけ
HSPの人は、子どもも大人も、周りをよく見ています。そして感じています。
「HSPの私が子どもの頃に、かけて欲しかった言葉」、そして「HSPの娘にかけたい言葉」を書きますね。
ますは、共感する
子どものネガティブな気持ちも、嫌なことも、まずは「そうだね。嫌だったんだね。わかるよその気持ち」と共感します。
(実際、気質が似ている私と娘は、共感することが多いです。)
受け入れられたことで、自分を認めることが出来ます。
いわゆる「自己肯定感」が育ちます。
いつも味方でいることを伝える
繊細なHSPの人は、人の表情や声から読み取る力に優れ、些細な言動や行動に反応します。
「いつでも味方だよ!話してみて。」と伝えることで、愛されていることがわかり、自信につながります。
HSPの良い面を褒める
「繊細・敏感」は、周りの気持ちに気づける、特殊能力!すごい力!
「周りの状況、感情をうまく汲み取って、良いサポーターになることが出来るんだよ」などなど、良い面をたくさん伝えます。
HSPの女の子におすすめの本「どっちでもいい子」
先日、表紙とタイトルが気になり、手に取った児童書の新刊「どっちでもいい子」(2021年7月発売)が、良かったので、ご紹介します。
ストーリー
主人公「はる」は、娘と同じ小学4年生の女の子。
「どっちがいい?」と聞かれても、相手を想う優しさから「どっちでもいい」と言ってしまいます。
学校では、いじめられることはなく、「目立たない子」として生活をし、クラス替え後は、なかなかクラスに馴染めません。
ある日、偶然クラスメートが、はるのことを
「いてもいなくても、どっちでもいい子」と言っているのを聞いてしまいます。
落込むはるは、自分を変えるのか?
自分を変えなくても、夢中になれるものはできるのか?
ネタバレになるので、これ以上は書きませんが、読んだ後に優しい気持ちになる本です。
本をきっかけにおしゃべり
娘もこの本に興味を持ち、何度か繰り返し読んでいました。
そして、主人公の気持ちにいついて、娘や私と同じ部分や違う部分について、おしゃべりをする良いきっかけとなりました。
その中で、「主人公のはるも、娘も私も、気付きやすい、繊細な体質だけど、良い面があるよね」と話し合いました。
小学校中学年の、女の子におすすめです。
まとめ
娘を見ていると、「このままでは生きづらいだろうな」と思うことがありました。
しかし、私の子どもの頃の気質と似ており、私は十分幸せに生きています。
昔は嫌だったこの気質、実は良い面があることを知り、最近は上手く付き合えるようになりました。
娘を含む多くのHSPの人が、「HSPを長所として、生活できる」ようになるといいなと願っています。
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